« 愛子さま | トップページ | 和菓子の店 東西考 »

2003年1月14日 (火)

学究の立場


漱石研究においても優れた業績を残していらっしゃる伊豆利彦氏、私は氏に多くのものを学ばせて頂いているが、先日、主人の著書について次のようなメールを下さった。

ご主人様のご著書ありがとうございました。
仏教は世界でもっともすぐれた宗教だと思っています。
その仏教学の学者としてすぐれた研究をなさっていらっしゃる方の、宮沢賢治論を、一部ですが興味を持って読ませていただきました。
<現象としての自己>についてのご指摘は、私があてずっぽうに考えていたことを、学問的な裏づけをもって書いてくださっているのをうれしく思いました。
ゆっくり読ませていただきたいと思います。

主人の書く専門書は私には難解で到底わからない。そのため数年前に私は主人に頼んだのだ。「私にもわかるものをぜひ書いてみて!」。そんな願いを主人は聞いてくれ、宮沢賢治について書いてくれたのだった。それは大手出版社から新書として出たものの2万部を売り切ったところで絶版になってしまった。

私はキリスト教信者の伊豆氏がこのような理解をもって主人の書き物を読んで下さったことに感謝した。そしてさらにご自身の著書『夏目漱石』をご恵贈くださった。ネットとはなんと思いがけないお付き合いが生まれるのだろう。じっくりと繰り返し読んでゆきたい。

主人が昨年の夏、敦煌へ学術調査のため旅した時の画像を同行の方から頂いているので、今日はその一枚を挿入する。砂漠地帯をラクダに乗っている老学究。昔から見栄えしないのが気楽なものである。

|

« 愛子さま | トップページ | 和菓子の店 東西考 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。