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2004年5月14日 (金)

"はんなりしたいい席でした”


 「皆様、すみません。また雨になりまして。」
「雨おとこ」と一部ではよばれているその方は客に向かって先ず丁重に頭を下げられた。場所は金閣寺の新築されたばかりの広間、席主は今日庵・坐忘斎家元である。

 昨日、雨のなかを金閣寺で今日庵家元の献茶式が執り行われた。今年は開山の夢窓国師650年遠忌と足利義満600年祭との記念行事ということで、茶席だけでも傘をさした人々が入れ替わり立ち代り、その数約600人だったと聞く。

 私は友人と共に一万円の茶券を買って朝から客として参会したのだった。先ず副席である淡交会京都支部連合会の薄茶席へ。それが済むと木の香も新らしい広間席の今日庵・濃茶席に入った。

 三客あたりに坐らせて頂いていたが、お家元のご挨拶に続いて床掛け物のご説明を感深く拝聴した。それは千宗旦の七字一行。「馬祖去有時ホウ老」(漢字が出ないのでこのまま)、枯淡の風格がにじみ出ている書だと思った。

 利休の師である古渓和尚は利休に贈ったかの有名な詩のなかでホウ居士と利休を「神通老作家」とうたっているが、僧でなくごく普通の在家仏道修行者が今ここに有るように、そのこころを共有したいと私は思った。

 親しみやすいお話ぶり、そのついでといえば失礼になるが、お家元はこうも仰ったのである。
「この間、中宮寺ではありがとう。はんなりとした、いい席でした。それに…」
と言葉を切ってから続けられた。
「余計なものがないのもよかった。」

 恐縮してというべきところ、私の口からは咄嗟になぜかこんな言葉が出てしまったのだ。
「まだ、女の部類に入っております。」。なんとまあはしたない(笑)。

 昨夜このお家元のお言葉について、書きかけたものの何やら自慢げにみえて結局止めてしまった。ただ、まとめにもならない結論は得た。

 はんなりというのは、華なりということから出た言葉だという。お家元は生粋の京都人でいらっしゃるから別として、一般にはいわゆる京都ブランドのような感じで最近よく使われている言葉だ。

 しかし、なんのことはない。はんなりという名の焼酎も京の地酒の一つとして売られているらしいのである。
 さて、今日の画像は山吹茶会の2日目、ご正客は薬師寺の管長さまであった。




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