山吹茶会 イラクのこと
notoブックも約一ヶ月ぶりの更新になってしまった。
中宮寺・山吹茶会も無事におわり、夢のあとならぬ様々な想いが私の脳裏に明滅する。
その間、イラクの地では悲惨な戦争が続き、罪のない民間人が犠牲になっている。北朝鮮による日本人拉致問題はいっこうに解決しない。国内では依然として経済不況が経営者の自殺を生み続け、こうしたことはもうニュースにも取り上げられない。
そのような世相のなかで、私はこの度の中宮寺・山吹茶会の献茶式を無事迎えることが出来たのである。
坐忘斎家元の中宮寺においては家元として初めて献茶式であり、その添え釜をさせていただくこと。裏千家の末席に連なる自分の「最初で最後の一会」として臨んだのであった。
日野西光尊ご門跡のおすすめを頂き、私がこの大任をお受けした時、直門会のお仲間である大先輩から「なんで引き受けた!」と先ず第一声があった。
ご縁ですから、と私は応えた。政治のせかいと同様にどの社会でもトップに支配的な意識がつきまとうのは否めない。先ずはお伺いを立てるいわゆる根回しが求められるのかもしれないが、私はそうしたことは無頓着な人間だ。イラクから生還した人質に対してバッシングが盛んに行われていることをおもいあわせる。
個人として自分の出来る範囲で中宮寺ご本尊とお家元のための添え釜を懸けさせていただく、ただそのことに専念したいと思った。そして旧友の黒田宗代社中のOmoriさん方をはじめ、私の社中、ネットのご縁から参集して下さった皆さんのお蔭で茶会は成就することができたのであった。
茶会には裏千家の同門方多数、また表千家の門人方、22日の薮内ご宗家の献茶式の添え釜ということで薮内流の門人の方々もお出ましくださった。利休居士の茶に繋がる、こうしたご縁は席主として言葉に尽くせぬ感激であった。
今、心からの感謝のなかに、今日の画像を選ぼうとする私がいる。やはり、お家元から頂戴したご染筆にしくものはない。
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