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2004年10月15日 (金)

庭の柿の実を食べるのは


 漱石が描いた「柿烏図」は、たしかにカラスである。ところが最近ニュースになっているのはクマが民家の柿のみを食べにやってくる事件なのだ。
 なんと熊の食料であるはずのどんぐりが山になくなっているのが原因であるらしい。開発という名のもとに自然が荒らされ山はどんどん狭められて行く。動物が第一に犠牲になり、その悪循環で人間が犠牲となるのが痛ましい。

 全国各地で人がクマに襲われる被害が相次ぐ中、富山県のある町では、児童が集団登校の際、クマよけの鈴をランドセルに付け始めたという。あのアルプスの山のハイジたちとはもう雲泥の違いだ。

 しかし、いっぽうでは熊鍋がうまいと人気が出、なんでも1キロ1万円だとかのニュースも聞かれる。これではますます殺生が増加するだろう。もとは農耕民族であった日本人も遊興の度が過ぎ変質したものではある。

 漱石はふるくからの生活環境を変える事を好まなかったようである。英国から帰国した時期に自宅に電灯をつけることも断固として反対した。そのため夫人は漱石が病気で入院している隙に急いで電気工事を依頼し完了した。ランプの暗さから開放されたのは漱石もその時以来かもしれない。

 ふるきをあたため、あたらしきをしる。私はたずねるというより温めるの言葉が好きだ。
 
 過日、茶室の洞庫について敬老の日にページを更新したけれども、その後裏千家又隠の洞庫は15世家元によって伝統が守られたことを書かなければならないと思った。

 又隠の洞庫の戸は鵬雲斎大宗匠ご自身、60歳までは使用できないように板を打ちつけて閉じられ、還暦を迎えられた時に開かれたのだと私は寺西業躰からお聞きした。

 こうした先祖から受け継いだ伝統を守ることは、人間としての謙虚さがあってこそ出来るのではなかろうか。

 やみくもに変質の道をゆきつつある今の日本という国土を、淋しく思う。






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