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2005年10月29日 (土)

新宿区 漱石公園

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去る5月23日、歌舞伎町の新宿区役所を訪問された松岡陽子マックレインさんとご一緒した折、部長さんのご配慮で漱石公園まで公用車で連れて行っていただいた。

 早稲田町にあった漱石の住居の書斎が「漱石山房」とよばれるもの。戦災で消失したその跡地は都営アパートとカギ形の地形の公園になっている。有名人の記念館は数多いがこれまで漱石の為に作られた本格的記念館はなく、漸く「漱石山房」復元の動きになった。

 東京都で初の女性区長が昨年誕生。以後着々と文化面の充実がはかられたようだ。あの悪名高かった歌舞伎町が通りすがりのよそ者の私の目にも活気あるよい町の様相にうつる。新宿区ホームページには住民の声に耳を傾ける女性区長中村さんの容姿がステキだ。

 陽子さんも区長さんの噂はきいて知っておられた。とにかく情報は新しく、明快なものの見方が若々しい。年齢を超えてこの未熟者の私にも対等に話してくださる陽子さん。
 教師臭がなく正直なご性格はおじい様の漱石ゆずりかと思ってみたりする。

 漱石が修善寺大患のことを書いた『思い出すことなど』にある文章が私は好きだ。漱石は重病からよみがえった時、赤とんぼを見た。その一節。

 空が空の底に沈み切ったように澄んだ。高い日が蒼い所を目の届くかぎり照らした。余はその射返しの大地に洽(あま)ねき内にしんとして独り温もった。そうして眼の前に群がる無数の赤蜻蛉を見た。そうして日記に書いた。――「人よりも空、語よりも黙。……肩に来て人懐かしや赤蜻蛉」

 漱石公園の漱石胸像にも、この句が彫られている。禅的な境涯だと思われるが、いやいや…自分には程遠いと思う。

 今日の画像は赤いブラウスがよく似合う陽子さん、実際私たちは終日おしゃべりを楽しんだのであった。

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