裏千家今日庵初釜 坐忘斎家元の点前
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一会がおわりまして帰途につく途中、カメラで正月風景をすこしばかり。
今日庵の兜門(かぶともん)を下から見上げるとお飾りが。
京都の門松はシンプルに。
お勝手にも。
◇
平成十九年一月九日(火曜日)午後、ご宗家のお招きの時間に参上いたしました。
この日は午前中京都美術倶楽部で恒例の「松庵茶会一月例会」が開催されたのですが、私は会員ながら欠席いたしました。松庵茶会一月担当が親しくさせて頂いている大御所の赤坂政次さんでしたから、残念な気持ちはございました。
しかし、私は今日庵の初釜の午前中に、他の茶会へ出かける気にはなりませんでした。
先輩の方々は朗らかに、「午前中に松庵茶会に行ってきましたよ」とサバサバした表情。午後は裏千家初釜へと割り切っておられるのには、意外でした。私のほうが旧いのでしょうか?
私には、今日の日がかけがえのない初釜だったからです。
この日は午前中京都美術倶楽部で恒例の「松庵茶会一月例会」が開催されたのですが、私は会員ながら欠席いたしました。松庵茶会一月担当が親しくさせて頂いている大御所の赤坂政次さんでしたから、残念な気持ちはございました。
しかし、私は今日庵の初釜の午前中に、他の茶会へ出かける気にはなりませんでした。
先輩の方々は朗らかに、「午前中に松庵茶会に行ってきましたよ」とサバサバした表情。午後は裏千家初釜へと割り切っておられるのには、意外でした。私のほうが旧いのでしょうか?
私には、今日の日がかけがえのない初釜だったからです。
今年は坐忘斎家元のお点前が美しく、点前の合間合間にお話くださるその絶妙の話術に引き込まれました。感動したのは私だけではありますまい。参加している誰もが同じ感動を覚えたことと思います。
お家元が点てられた濃茶を、大宗匠がさっと手にとって正客に取り次がれました。
おみ足もしっかりされ、立ち居振る舞いが堂々とされているのに、一同胸をあつくするのです。
ことしが年男とお聞きします、84歳の大宗匠!
家元のおことば。
「家には、猪突猛進の元気なイノシイが一匹いまして。あとはウリ坊が5匹です。」
ウリ坊って、可愛い子どものイノシシなんですね。お家元と奥さまとお子様3人。合わせて5匹のウリボウ。
ああ、すぐには読み取れなかったのです(#^.^#)。
「7日の初釜初日には雪が降りました。梅の井の井戸水をいつも汲ませてもらいますが、すぐには水は変わりません。まあ、ゆったりとした感じです。きのうからぼちぼち、今日ころが一番いい水になっている気がします。
ま、漸く、どやどやっとといった処です。ここの井戸の水はゆったりと変わっていきます。」
お家元は二盌濃茶を練られました。私は業躰さんから勧められるままに坐りますと丁度10人目でした。五人さまで、ということで二盌目の詰めとしていただくことになったのです。
名水もお点前もお茶も、ほんとうに香りあるものでした。大宗匠のお点前で頂戴したのは、正教授を拝受した時でしたが、初釜で坐忘斎家元のお点前のお茶を頂くとは思ってもみないことでした。
私に茶道の手ほどきをしてくれたあの世にいます祖母、母を思い、口に含んだ濃茶はまったりとなめらかにいいお味でした。こころの中で私は一緒にいただきました。
◇
名水もお点前もお茶も、ほんとうに香りあるものでした。大宗匠のお点前で頂戴したのは、正教授を拝受した時でしたが、初釜で坐忘斎家元のお点前のお茶を頂くとは思ってもみないことでした。
私に茶道の手ほどきをしてくれたあの世にいます祖母、母を思い、口に含んだ濃茶はまったりとなめらかにいいお味でした。こころの中で私は一緒にいただきました。
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