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2007年5月19日 (土)

裏千家・桐蔭会5月 葵まつりの趣向

2007年(平成19年)5月18日 桐蔭会6月例会 担当 大橋宗乃様

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桐蔭席広間 点心席

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風炉先

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硯箱

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熊谷草  花入 箙(えびら)

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土佐絵。

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席主 自筆の会記。

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大宗匠が突然お出ましに。

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大宗匠は、客へご挨拶を返されます。ブルーのおきものは席主の大橋宗乃さん。

本席を終えた一同、広間の点心席へ移動して食事中のことでございました。うれしいハプニングに皆さま顔が紅潮したようでした。

ちなみに本席のご正客は戸田勝久氏(業躰先生)。のんこうの黒茶碗でいただかれました。私にはとんぼの絵が描かれた小ぶりの天目型茶碗。仁清の作でした。勝虫ってとんぼのことなんですね。もう初夏なんです。

掛け物は後西天皇のお歌。重美の由。お歌は次のように読めました。

うすく濃く垣根ににふほふなでしこの花の色にぞ露もおきける

ご震翰に合わせて時代蒔絵の香合も菊の文様。菓子器も六閑斎好、菊置上、長入造。

菊と葵と、今回の取り合わせは正式には加茂祭り。葵祭りといいならわされていますがこの祭りの由緒がすべての道具組にみられます。待ち合と点心席の床は、土佐派の加茂神社の絵。この表具の一文字が珍しい葵の紋。

そして家元が宗乃さんに贈られた茶杓が、「赤心(せきしん)」。
赤心、赤き心とは偽りのない無垢な心、まごころをいうと辞書にはあります。
生涯茶のこころをもって生きることを願い、大橋茶寮「主貧庵」を守り運営されてきた方へ、お家元からのねぎらいの贈り物なのだと思います。

京都の祭りをこれほどまでに、名品で表現されたものです。お席主は東京のお方であり、名誉師範を昨年の利休忌に拝受されたこの道の功労者でいらっしゃいます。

その方がおっしゃる言葉がふるっていました。

「こちらは田舎者でございますので、、、、。」

あの~、江戸は田舎なのでしょうか???どうも昔、或る京の人間がもの申したという言葉がいまだに尾をひいているのではないかと…。

「ま、東京はできてから100年あまりでっっしゃろ。こちらは2000年、、、。」

と言ったとか言わなかったとか。困りますなあ。京都人はそんなに思い上がっていないと思いますけれども。

今日のおもてなしを心から感謝申し上げます。

拙サイト 2005年3月 いのちをかけた茶人 守貧庵のあるじ 大橋宗乃さん

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コメント

いつかは訪れてみたい憧れの桐蔭会のお席の様子を
臨場感あふれる画像でご紹介いただき、ありがとうございました。

19日土曜日に金沢で行われた青年部北陸信越ブロック会員大会に
大宗匠がお出ましになり、お茶席でご一緒になり握手までしていただきました。
その時「パワーをあげているんだからね」
とお声をかけていただき、感激いたしました。
桐蔭会の翌日だったのですね。

投稿: 宗恵 | 2007年5月23日 (水) 15時03分

児玉 眞理子さま

まあ、よく書き込んでくださいました。とても嬉しゅうございます。
榎本さまはじめ泉さま、そのほか明るい笑顔の皆様方。初対面ながら桐蔭席のあのお玄関先の土間でついご挨拶が…。グループの方々がお帰りになった後で玄関の受付に坐ってらした今日庵出入りのお道具やさんが思わず漏らされた一言。「まるでタカラヅカみたいでしたなぁ。びっくりしましたわ。」、私も照れて少し笑ってしまいました。でも東京から席主の大橋さまの応援団が多くいらしてほほえましいことでした。どうぞこれからも宜しくお付き合いくださいませね。

投稿: tsubaki wabisuke | 2007年5月20日 (日) 20時48分

椿先生
早々に桐蔭席のお話を有難うございました。
お席に入る先生に厚かましくもご挨拶申した東京からの6人組みの榎本・友人児玉でございます。
初めてのお席に舞い上がりながら、楽しい一日を堪能致しました。葵まつりのご趣向に大変嬉しく
皆様方の装いにも、雅やかな京の茶席に感激致しました。さらに椿先生のお姿の美しさに一同ポーとなり失礼致しました。大宗匠がお見えになったとの事も伺い改めて感動致しております。これをご縁にどうぞよろしくお願い申し上げます。

投稿: 児玉 眞理子 | 2007年5月20日 (日) 14時31分

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