京都美術倶楽部・松庵茶会七月例会 祇園まつりで
七月九日、京都美術倶楽部・松庵茶会が開催されました。今月の担当は山本松濤庵。山本さんは美術倶楽部では比較的新しい方ですが、先代から数寄者のような道具屋として知られた存在でした。自由を楽しむようなひょうひょうとした人柄がこの席にも感じられました。
來章画。主のことば、 余白が多うてちょっとしか描かんでも昔はそれでよかったんでしょうかな。
神鈴。
唐獅子の香合。やさか神社をまもる狛犬、獅子と一対ということで今日は獅子を。
とうろうやま カマキリ。これは名工といわれている〇〇が作っています。床脇に。
籠行李蓋の煙草盆。青貝入りの煙管。
カメラの手ぶれがひどく、ぼけてしまってすみません。関白近衛公の詠草。最後あたりに「山」「本」の字があり。それが特に気に入ってますと、にこにこ顔の席主・山本さん。なるほどなるほど。
南蛮の渋い水指はいい味でした。蓋裏にも工夫がみえました。菓子器はバカラの金縁が替えに出ており、主なる器は江戸切り子で痛いほどの良品。薄茶器の涼味ある色彩も面白いと思いました。
全体は華美にならず、しっとりとして祇園祭の趣向がそこはかとなく漂う取り合わせでした。
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コメント
いつも母の口だけの説明では全くイメージが湧かないお席も、こうしてお写真を見せて頂けるのは本当に有難いことでございます。
『なごみ』でも、ついカラーの美しいお取り合わせのページに目が行ってしまいます。
見た目の調和や、美しさも道具組みの大切なお勉強とすると、やはり写真にはすごいパワーがございますね。
新しいカメラに変えられたとか?
『なごみ』でも、先生のセンスある一味違ったお写真が見せていただければ言うことないのですが・・・。
投稿: ハレのはは | 2007年7月13日 (金) 10時59分
この茶会記にありますように表千家のお道具が多いお道具屋さんで、遠州好みの風炉先屏風、南蛮の平水指、蓋裏には「一口吸盡西江水」の文字と花押が見られるものでした。店の当主は表の宗匠に稽古を習っておられると思いますが点前の若い女性は裏の点前をなさっていました。お茶の点て方も泡が細かく裏流でしたね。南蛮の平水指については「昔は雑器で何に使っていたんでしょうか?後で蓋を作って見立てたものですわ。」と。時代ということで木地長板に合わされ、由緒に拘らない処もそれなりに首肯できました。
投稿: tsubaki wabisuke | 2007年7月12日 (木) 14時16分
今にも動き出しそうなカマキリですね。
南蛮の平水指。元々は何だったのでしょうか?
一面に青貝を施した薄器もいいですね。
どれも素晴らしいお道具組。
やはり京都ならでは…と思いました。
ありがとうございました。
投稿: 宗恵 | 2007年7月10日 (火) 22時31分