ねこは鼠を捕ることから日本では重宝され、招き猫にみられるように人々の暮らしに必要な生き物とされてきました。浮世絵に猫がさまざまに描かれているのをみても、日本人の「その心とまなざし」が感じられます。あれ?どこからか借りてきたキャッチフレーズですよね。。。
歌川国芳の浮世絵 「猫飼好[みようかいこう]五十三疋[びき]」は傑作といっていいでしょう。猫に対する愛情はかぎりなく深いものがあります。
それでは、浮世に出てくるねこの姿をお楽しみくださいませ。
★1.猫飼好五十三疋 [みようかいこう]五十三疋[びき]」 上
http://www.cat-city.com/museum/ukiyoe/exbit/kuniyoshi01.html
なかでも「猫の妙術」は面白いです。にんげんに猫が教えるの図なんです。武芸の達人とは言いがたい殺気だった人間に対して、鼠捕りの名人(?)である猫のこのゆとりある表情!
なんといいますか、悟ったような平らかな武芸の極意を無言に語っているように見えるではありませんか。
http://www.cat-city.com/museum/ukiyoe/giga11.html
★2. 猫飼好五十三疋 中
★3. 猫飼好五十三疋 下
作者:一勇斎国芳 出版年:弘化4年~嘉永5年(1852)
大ネズミを退治した猫が武芸者に芸の奥義を説いている図
コメント
ハレのはは 様
猫好きな方にはわがことのように思われるでしょうね。浮世絵は写実をデフォルメしていることがよく分かりますよね。
まるめ 様
東海道五十三次がこのように楽しい絵巻物になるなんて。終点の京都とそれを横目で見る批判精神がまた面白いでしょ?
Clay 様
陶器で遊びをとりいれることもございますか。戯画としてけっこう国芳もいい作品を残していますね。駄洒落も潤滑油としてうまく生かしてます。
片腰様
武術を専門にしていらっしゃる片腰さんにはお馴染みの本のようですね。鈴木大拙がこれに似た随筆を書いています。猫の妙術とは云い得て妙と思います(#^.^#)
投稿: tsubaki wabisuke | 2008年2月13日 (水) 10時49分
「猫の妙術」は中国の「木鶏」のお話が下敷き。佚斎樗山<現野田市の関宿藩の家老>の著作、田舎荘子は私も大好きな本ですが日本の武道を学ぶものは必ずといって良いほど手にする本です。
投稿: 片腰 | 2008年2月 9日 (土) 22時55分
投稿文のうち、「また」が多すぎました、、、失礼いたしました。
投稿: Clay | 2008年2月 9日 (土) 15時16分
猫達の習性をよく捉えていて、面白いですね!
またタイトルがまた駄洒落で御洒落!?
画像を大きくしてご覧になることをお薦めします♪
楽しいですよ!
投稿: Clay | 2008年2月 9日 (土) 15時13分
浮世絵作家にも、こんな愛猫家がいたのですね。楽しいサイトをありがとうございます! 「みゃうかいこう五十三匹」のかなり苦しいだじゃれ、ちょっとおやじギャグ系なところが、かえって時代を感じさせられてオツです。
投稿: まるめ | 2008年2月 9日 (土) 14時51分
国芳の浮世絵は何だかオドロオドロシイものが多いような気がしていたのですが、
にゃんこシリーズは愉快ですね。
お教えいただいたサイトで、たっぷり楽しませていただきました。
投稿: ハレのはは | 2008年2月 8日 (金) 22時22分